2008年04月30日

用法・容量をお守りください。

昨日刈り取った夢の一部を
サンドイッチにはさんで食べてみた
なんともいえない香りと
歯ごたえにうっかり
夢見ごこち

溶けそうに茹だる
夏の午後 岬のテラス
あいまいになった私が
上へ、上へと 駆け出してゆく

その先が
空だろうと
海だろうと
まして
生の終わりであろうと
私は臆することなく
駆け出してゆくのだ

それが
今朝食べた
夢の作用だと気づくのは
もう少し先の話






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posted by さと。 at 15:08| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月24日

輪廻


遠く
山が濡れる
朝に霞む村で
私は生まれた

大地の上に
堪え切れぬ光が降る
指の間から
溢れ返つた光は
私の胎へと溜まる

さうして
又、山は濡れ
朝に霞んだ村で
人が産み落とされるのだ





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posted by さと。 at 14:25| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月21日

とっておきピーチパイ


あなたと
私が

重なってピーチパイ





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posted by さと。 at 17:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 1・3行詩 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月20日

シミュレーション・アース




「鳥もイルカも進化を拒む」

「次はサルではじめてみようか」


そして世界は欲に染まる






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posted by さと。 at 16:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 1・3行詩 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ガラパゴスの海鳥



とめどない進化に
鳴く
なく





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2008年04月18日

路傍のイルカ


進化するのを 恐れている





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posted by さと。 at 13:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 1・3行詩 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月16日

居眠り地蔵

新宿路地裏の北から3つ目
黒々としたマンホールがあるのだが
そこにもう、100年も前から
眠りっぱなしの地蔵がいる

ほにゃほにゃと
時折寝言を吐きながら
地響きのような
寝返りを打つ

目覚める意味を
どこに置いてきたのだろうか
苔むした地蔵は

目まぐるしい都会の中で
地蔵は今日も
幸福な眠りを貪っている





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posted by さと。 at 10:27| Comment(0) | TrackBack(0) | ソネット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月15日

ニンゲン


夢に住む
唯一の






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2008年04月13日

ハッピーバースディ

ハッピーバースディ
プレゼントたくさん持ってきたよ
ケーキでしょ、マフラーでしょ、
自転車も買ったよおそろいだね。
ハッピーバースディ
さぁ、何から欲しい?

「来年の今日までの一年間
あなたの時間を私にください」

ハッピーバースディ
プレゼントたくさん持ってきたのに
ケーキも、マフラーも
自転車だって。
ハッピーバースディ

何一つ
君にはかなわない






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posted by さと。 at 18:59| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月12日

芽吹く鯨

どこまでも茶色い大地に
鯨が
芽吹いた

広大な大地を
二つに割らんばかりの
大きな鯨だ

すくすく育つ
双葉の上では
もう雫が遊んでいる

鯨が芽吹く
鯨が芽吹く
ざばざばと音を立てて

そしていずれ
大きくなった鯨は
この大地をえさにして
自分の分身を芽吹かせる

鯨が芽吹く
鯨が芽吹く
そして大地が鯨になる





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posted by さと。 at 16:27| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月11日

静物

ぱらぱらと
吐き出され
かぷかぷと
吸い込まれる

教室の一番後ろは
校舎の呼吸がよく見える

ぱらりと吐き出される数人の生徒
かぷりと飲み込まれる数人の教師
彼らは知らない
自分たちが校舎の呼吸を担っていること

静かなもんだ
校舎は咳き込まないし
くしゃみだってしない
ただただ生徒を吐き出して
ただただ教師を吸い込んで
まったり呼吸を繰り返す

生徒も教師も皆帰ってしまったら
やっと校舎は眠りにつくのだ
明日の朝、一番初めのにんげんが
来るまで校舎は
眠ったように死んでいるのだ





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posted by さと。 at 16:05| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月06日

うつくしいもの

美しいものをしっている
さかさまに伏せたコップの
少し分厚いガラスのむこう
それを並べた古びた棚

美しいものをしっている
どこまでも伸びる道に立つ
行き先表示の看板
それに刺さったくぎの頭

美しいものをしっている
冬眠をする虫の背中
寄生したきのこの胞子
それが落ちる緑色した植木鉢

美しいものをしっている
額のまんなかに目を持つ子猫
しゅっと通った背骨の三つ目
そこに居座る真っ赤なダニ蟲

美しいものをしっている
うつくしいものを全て捕らえて
自分ひとりになってしまった
哀れな男がたたずむ世界






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posted by さと。 at 16:29| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

今、貴方の上に




星が降ってきたよ








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2008年04月05日

アイウエオ

あれはきらい と
あなたに
あわせるひび

いつからか
いっしょににいるのが
いたたまれなくて

うそつきだから
うしろむいたまま
うたたねのふり

えばってなくて
えこひいきもなくて
えんりょもなかった

おとこと
おんなが
おなじへやで


あいを
いつまでも
うたいながら
えいえんを
おどっている





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posted by さと。 at 13:51| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月03日

薄っぺらな言葉

あいしてる と
叫ぶとしよう
まぁ、そうだ。
世界の
中心ででも

あいしている と
君が返すとしよう
一文字分
私の勝ちねと 笑うんだろう

君の体の内側に
幾重にも張り付いている
薄っぺらな
それ
ぱらぱら 僕の上に落ちてくる
ものめずらしい
それ

薄っぺらな それを
好き勝手に解釈して
君は僕を愛しているんだなと
勘違いしてしまうんだ

薄っぺらなそれを積み重ねて
勘違いの連続の愛を。
思うままに振りかざして
言葉という膜の中。

僕たちは表面上を愛し合う





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posted by さと。 at 17:08| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月02日

呼ぶのは

隣の部屋から唄が聞こえる
聞いたことのある唄だ
しまいこんだ感覚を
無理に引きずり出されるような
甘い甘い 甘い旋律

日常的に繰り返す
袋の口を結ぶ行為
小さく小さく引き絞られて
もう二度と
ひらくことはないと思っていた

あぁ、私を呼ぶのは誰だ
旋律に身を隠し
日常に身を浸し

あぁ、私を呼ぶのは誰だ
あぁ、私を呼ぶのは

呼ぶのは



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posted by さと。 at 17:00| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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