2008年07月13日

題名「無垢なる幸せ」


三軒先の門の家に
いつも一匹の犬が寝そべっている
一日中ねているのよ、と
ほわほわした顔で
その家の女主人が笑った

犬のそばには猫がいた
靴下を履いたように足先だけが白い
真っ黒の子猫。
犬と同じに寝そべって
ぽかぽかと春の陽射しの中にいた

大きさがあまりにも違いすぎて
いつか
潰されてしまいやしないかと
心配になったけど
それでも猫は犬のそばにいた

寄り添うとは
こういう事なんだろうと
女主人と幾度も話した
いつしか
門は錆びていったけれど
猫と犬と、僕と女主人は
いつまでもそこで
日向ぼっこをしていた


それはもう
百年も前の話
無名の画家が描いた
一枚の絵画







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posted by さと。 at 14:49| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

なつの し


わたしだけがしる
なつの し

ほたる せみ かえる
どれもこれも
ひっくりかえって はらをみせ
わたしのあしもとで
ことさらゆっくりと しんでゆく

わたしだけがしる
なつの し

てがとどかないほどに
たかくなるそら
たいようとともに
さがってゆく おんど
あの まなつ というなのいきざまが
かこのえいこうであるように
ざんしょ となをかえて
せいに こびる

わたしだけがしる
なつの し

らいねんくるなつは べつものだと
そんなあたりまえのことを
ひとはわすれている

またらいねんね
てをふるひとをみつめる
なつの しせんは
あぁ、あんなにもかなしみにみちて

あきぐちに あめがおおいのは
し をかなしむ
なつの なみだ

わたしだけがしる
わたしだけがしる

わたし
だけが











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posted by さと。 at 14:47| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月04日

魔女の裁縫箱

東の魔女の裁ちばさみ
夜空を切り取る裁ちばさみ
ぱちんと一筋切り目をいれて
月のボタンをそこに通す

南の魔女の針と糸
青空いろどる針と糸
最近ちょっとフンパツをして
虹色の刺繍糸を買ったとさ

西の魔女の真珠のまち針
自分で作った真珠のまち針
ところ構わずぽちぽち打って
新しい星座が出来ました

北の魔女の裁縫箱
あれもこれもとはいってる
きらきら光る裁縫箱と
明日の天気の相談だ






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posted by さと。 at 14:06| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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