2008年07月13日

題名「無垢なる幸せ」


三軒先の門の家に
いつも一匹の犬が寝そべっている
一日中ねているのよ、と
ほわほわした顔で
その家の女主人が笑った

犬のそばには猫がいた
靴下を履いたように足先だけが白い
真っ黒の子猫。
犬と同じに寝そべって
ぽかぽかと春の陽射しの中にいた

大きさがあまりにも違いすぎて
いつか
潰されてしまいやしないかと
心配になったけど
それでも猫は犬のそばにいた

寄り添うとは
こういう事なんだろうと
女主人と幾度も話した
いつしか
門は錆びていったけれど
猫と犬と、僕と女主人は
いつまでもそこで
日向ぼっこをしていた


それはもう
百年も前の話
無名の画家が描いた
一枚の絵画







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posted by さと。 at 14:49| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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