2009年10月06日

いろうた・1

夕暮れ時の茜雲
山の隙間に

吸い込まれて
吸い込まれて
吸い込まれて
濃縮されて

深緋

ちょっぷ ちゃっぷ
――――ぴったん たん
ちょっぷ ちゃっぷ
――――ぴっとん ととん

一粒ずつ ゆれて
あふれて
こぼれてゆく

濃くなるばかりの
山紅葉






.色味
posted by さと。 at 01:39| Comment(15) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月18日

とびはねる



こいしい、と
そんな単語を初めて知った
あの満月の夜。

外套からのぞく
髪が光に照らされて銀色
見上げる月のうさぎ

もどかしい言葉が
私の中で飛び跳ねる






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posted by さと。 at 20:34| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月18日

オレンジ症候群


気がつけば貴方
そこにはもう誰もいなくて
立ちすくむ私の横を
夕闇だけが通り過ぎる

放課後、オレンジ色の教室
机の下に隠れていた孤独
廊下を転がりながら
私たちを食べていった

侵食された生徒たち
ココロココニアラズで
一目散に講堂に殺到する
広さを自由と勘違いして

何もかもがまぶしかった
群像の舞台の前で
私だけが取り残された






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posted by さと。 at 11:12| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月13日

手を伸ばす

真理を求めた
先にあるものが

愛か
それとも
ただ一粒の
甘い甘い
海水かは

この先の
宇宙たちの
内緒話によって決まる








【サルベージ第三弾:テーマは…何だったっけかな。てか、こういうの前にも書いた気がする】
posted by さと。 at 20:18| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

カレンダー

あの
回廊の一番奥には
すでに
最後のページになってしまった
古ぼけたカレンダーがある

自らが、黙々と
立ち止まることにより
流れ続ける
時の指標として
あり続けるのだろう

この、
コンメイするジダイの中で
船乗りのために輝く
北極星のように

知を踏みしめる
私たちの目印として





【サルベージ第二弾:テーマは「カレンダー」】
posted by さと。 at 20:16| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

くろねこ

ゆぁらゆぁらと
揺れるしっぽが

誰よりすなお

あなたが
好きよと
繰り返す

にゃあ にゃあ にゃおう







【サルベージ第一弾:テーマは「クロネコ」】
posted by さと。 at 20:14| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月18日

問い・1



大切なものってなぁに?

それは君だよって答えたら
それ以外で、なんて
無理難題を言ってくるから

いつも僕は
頭を悩ませるんだ
  (君との未来、なんてどう?)











おひさしぶりです。
さと です。

いつも見てくださってる方、ありがとうなのですよ♪




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posted by さと。 at 14:02| Comment(2) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

無償




ぼくは
アインシュタインでも
アームストロングでも
ましてアラブの石油王でも
ないから
君のところへ飛んでいく
技量も頭も金も持っていないさ

ただ、
何があるかといえば
いつも
想っているよの言葉だけじゃ
足りないなんてわがままを
笑って許しちゃえる
底なしの

愛。





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posted by さと。 at 08:35| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月07日

川向こうの草原に
今日も
一すじの虹が降る

まっすぐ
まっすぐ
降り注ぐ


虹を浴びて
草原は
大地から剥がれ
大気へと駆け出す

そしてまた明日
人々は
大地に開いた穴に驚くのだ







【9.10訂正】
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2008年08月27日

すれ違い・2

ほのかに
煙が上がる

太陽の為に
海へと沈んだ
星の煙

せめて
煙だけでも
空へ還してやろうと
太陽は精一杯
上へ上へと駆け上がる

けれど
太陽が近づくほどに
星は遠くなり
空は高くなる

そして太陽は
いつしか諦めにも似た
真っ赤なため息をついて
再び海のそこへと
もぐってゆくのだ

石になった星を
拾い集めるために







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2008年08月26日

おさとうアリス


ねぇ、アタシ
おさとぉがしの
「が」がきらい
てんてんついてると
かわいくないの

ねぇ、アタシ
きゃんでぃの「で」とか
じゅぅすの「じ」。
そぉゆーてんてんは
ゆるしてあげてる

だからおさとぉがしはあしたから
「あい あむ あ きゃんでぃ」って
なのるのよ

そしたらぎゅうって
だきしめてあげる
ないてとけることも
なくなるはずよ

ちゃんということ
きいてくれたらアタシ
あなたにごほうびをあげるわ

アタシのおしろのべっどのうえで
あまいあまい、あまいきす!






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2008年08月24日

夜明け


ぼやけた成層圏に
人工衛星のファンファーレが響く
まだ暗い空が
フラッシュの光で白み始める

砂浜の貝殻はひれ伏し
ガラス瓶は立ち上がる
忘れられたパラソルの下には
ちゃっかりやどかりが陣取っていた

さァ、時間だ。
紺色の海には
起毛した一筋の絨毯が煌いた

さァ、時間だ。
太陽が昇ってくる
昇ってくる
さざめく海を踏みしめて

太陽が昇ってくる
昇ってくる
地球が

夜明けを迎える。





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2008年07月13日

題名「無垢なる幸せ」


三軒先の門の家に
いつも一匹の犬が寝そべっている
一日中ねているのよ、と
ほわほわした顔で
その家の女主人が笑った

犬のそばには猫がいた
靴下を履いたように足先だけが白い
真っ黒の子猫。
犬と同じに寝そべって
ぽかぽかと春の陽射しの中にいた

大きさがあまりにも違いすぎて
いつか
潰されてしまいやしないかと
心配になったけど
それでも猫は犬のそばにいた

寄り添うとは
こういう事なんだろうと
女主人と幾度も話した
いつしか
門は錆びていったけれど
猫と犬と、僕と女主人は
いつまでもそこで
日向ぼっこをしていた


それはもう
百年も前の話
無名の画家が描いた
一枚の絵画







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posted by さと。 at 14:49| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

なつの し


わたしだけがしる
なつの し

ほたる せみ かえる
どれもこれも
ひっくりかえって はらをみせ
わたしのあしもとで
ことさらゆっくりと しんでゆく

わたしだけがしる
なつの し

てがとどかないほどに
たかくなるそら
たいようとともに
さがってゆく おんど
あの まなつ というなのいきざまが
かこのえいこうであるように
ざんしょ となをかえて
せいに こびる

わたしだけがしる
なつの し

らいねんくるなつは べつものだと
そんなあたりまえのことを
ひとはわすれている

またらいねんね
てをふるひとをみつめる
なつの しせんは
あぁ、あんなにもかなしみにみちて

あきぐちに あめがおおいのは
し をかなしむ
なつの なみだ

わたしだけがしる
わたしだけがしる

わたし
だけが











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2008年07月04日

魔女の裁縫箱

東の魔女の裁ちばさみ
夜空を切り取る裁ちばさみ
ぱちんと一筋切り目をいれて
月のボタンをそこに通す

南の魔女の針と糸
青空いろどる針と糸
最近ちょっとフンパツをして
虹色の刺繍糸を買ったとさ

西の魔女の真珠のまち針
自分で作った真珠のまち針
ところ構わずぽちぽち打って
新しい星座が出来ました

北の魔女の裁縫箱
あれもこれもとはいってる
きらきら光る裁縫箱と
明日の天気の相談だ






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posted by さと。 at 14:06| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月20日

幸せの記憶

写真の中
色褪せた水色の空は
あの日の記憶を貼り付ける

まるで
十字架に似た―――






【詩極テーマ掲示板に投稿。テーマは「十字架」でした】
posted by さと。 at 13:51| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ふわふわなもの

ふわふわなもの
くるくる わっかをはきだす
おじいちゃんの ぱいぷ

ふわふわなもの
おひさまのひかりを
だっこした おひるねふとん

ふわふわなもの
ぱれぇどのぴえろにもらった
ぴんくいろしたふうせんのいぬ

ふわふわなもの
あのひ かってもらった
こっとんきゃんでぃ

ふわふわなもの
あなたのうでに だかれてねむる
あたしのきもち







【詩極テーマ掲示板に投稿。テーマは「ふわふわなもの」でした】
posted by さと。 at 13:49| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月15日

卒業・4

ひろげた
手の中にあった
もの。

それが例えば
青春
とか、
そういうもので
あったとするならば、
僕はきっと

迷うことなく
あの
大空へと
投げ捨てるだろう。

なんと、
偉大なる一歩であることか!






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posted by さと。 at 14:39| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月10日

そら


世界中の
絵の具を混ぜて
この空の色に似せる

そんなことは
到底
無理だ


誰もがそう思いながら
この青い
空を見上げる

こんなにも
こんなにも
青い空

届かない
届かない
あぁ

なき
そう









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posted by さと。 at 10:00| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月03日

無題

おおきく広がる夕暮れを
背中に背負いながら
ぼくは 走る

沈んでいくだけの太陽を
封のあいたペットボトルに溶かしながら
迫り来る夜に向かって
ぼくは 走る

口をあけた夜は
赤子の眠るゆりかごだ
月が歌う歌を求め
ぼくは手を伸ばす


しかしその手は空を切る


昼間の無駄を省いたら
そこには夜しか残らないこと
理解したふりのお偉方が
我が物顔でゆりかごに乗る

あぁ、そこは
ぼくの場所であったのに
ぼくのための
ゆりかごであったのに

水に浮いた太陽が
ちゃぽりと笑った気がした








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posted by さと。 at 23:25| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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